日本有数の『トンボの楽園』として知られ、日本の秘境100選の1つ。
桶ケ谷沼は、磐田市東部の磐田原台地東縁にある県下有数の平地性淡水池沼である。
桶ケ谷沼には流入河川が1つも無いが、水が枯渇してしまう事はない。その水源は主に磐田原に降り注いだ雨水が山の斜面を伝って流れ込んでくるものや湧水となって湧き出したもの、その他すぐ東を流れる太田川からの湧水と推測される。
沼周辺には、多くの動植物が生息しており、ベッコウトンボをはじめとするトンボは67種類、県内のトンボの3分の2、国内の3分の1の種類が確認されている。
また、マガモなどの野鳥、魚類、水生植物その他の生物も多く 、まさに自然の宝庫となっている。桶ケ谷沼とその周辺約50.5haは、平成3年(1991年)に静岡県の自然環境保全地域に指定されている。
ベッコウトンボは、桶ケ谷沼を代表\するトンボである。桶ケ谷沼は、本州で最東端のベッコウトンボ生息地であり、国内では唯一の安定した多産地といわれている。なお、国内希少野生動植物種に指定されている昆虫は4種で、トンボ類ではベッコウトンボだけがその指定を受けている。また、環境省が公表\したレッドリストにおいても絶滅危惧T類とされている。
現地では、平成16年(2004年)にビジターセンターが開館、四季を通じて各種イベントが開催されている。
|