◎戦後復活した民俗行事
万延年間(1860〜61年)の起源と伝えられる。明治〜大正(1868〜1926年)にかけて、幾度かの休止を経たが、大正15年(1926年)に再興した。双盤や緋提灯(ひちょうちん)を新調し、匂坂中から指導者を招いて練習をしたと伝えられている。再興に意欲的だった背景には、加茂東に初盆の家があっても、他村の大念仏組に頼まねばならない寂しさと、伝統行事の保存継承に対する熱意が地元住民にあったと言われている。
戦時中、加茂東の双盤は金属回収令を免れ温存されていたため、戦後早期に復活できた。昭和44〜50年(1969〜70年)に再び休止となるが、昭和51年(1976年)、伝統行事の消滅を惜しみ、また、村の絆を強めるため、再結成。昭和55年(1980年)には「加茂大念仏保存会」と改称している。
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